女性ホルモンとは
私たち女性の身体の働きをコントロールしているのは、「エストロゲン」と「プロゲステロン」という２つの女性ホルモンです。これらのホルモンは月経や出産、妊娠に大きくか変わっており、そのバランスによって女性の美しさや若々しさを左右しています。
エストロゲン
女性らしい身体をつくり自律神経や全身の働きに大きく作用します。妊娠に備えて子宮内膜を厚くしたり、基礎体温を下げる働きがあるホルモンです。
また、別名「美人ホルモン」といい、皮脂の分泌をおさえ肌のバリア機能を高めてくれます。
プロゲステロン
主に妊娠に大きく作用するホルモンです。子宮内膜の状態を整え妊娠の継続を助ける働きをします。その他、体内の水分量を保持したり基礎体温を上げる役割があります。
ホルモンバランスが乱れると
健康な状態であれば月経終了後から排卵期にエストロゲンが増え、排卵後から次の月経までの間にプロゲステロンが増えます。これにより体のバランスを保っているのですが、何らかの原因でそのサイクルが狂うとホルモンバランスが乱れ、にきびや、その他心身の不調の原因となります。
ホルモンバランスの乱れによるにきび
にきびの特徴
ホルモンバランスの乱れが原因でできるにきびは、10代のときに出来るTゾーン中心のにきびとは違い、顎やフェイスラインになどUゾーン周りにできやすいのが特徴です。
にきびの原因
顎回りはホルモンの影響を受けやすい上、ホルモンバランスの乱れによって肌が乾燥したり、皮脂が過剰に分泌することであまり発達していない顎周りの毛穴が詰まりにきびの原因となります。
ホルモンバランスの乱れの原因
女性ホルモンは、脳の視床下部と下垂体の司令によって卵巣から分泌されていますが、この視床下部は自律神経にも司令を出しているため、睡眠不足やストレスなど不規則な生活によって自律神経が乱れると、視床下部が影響を受け、それによってルモンバランスも乱れていきます。
ホルモンバランスを整えにきびを治す①【適度な運動】
ホルモンバランスの乱れが原因のにきびを治すには、自律神経を整えホルモンバランスを正常に戻すことが一番の近道です。
慢性的な運動不足はストレスの元です。まずは適度に運動することから始めてみましょう。
ウォーキング
運動が苦手な方でも始めやすいウォーキング。歩くだけでストレスを解消できるのが良いですね。体への負担が少なく代謝も上がり、自律神経を整えてくれます。血液やリンパの流れも良くしてくれるので美肌効果抜群です。
水泳
水泳は水圧によって体に負荷がかかるため全身の筋肉をバランスよく使うことができます。特にふくらはぎの血液を心臓に戻すポンプの役割を向上させてくれるので血流がとてもよくなります。また、水に浮くことでリラックス効果も得られるのでストレス解消に役立ちます。
ヨガ
ヨガではゆったりと呼吸をしながら身体を動かしますが、これが自律神経を整えてくれる働きをします。ヨガのポーズの中には特にホルモンバランスを整えてくれるポーズもあるので、おやすみ前の短時間でも実践できるのが嬉しいですね。
ストレッチ
ヨガ同様、短時間で実践でき続けやすいストレッチ。特に筋肉をよく使った日や、締め付けの多い服を着用した日など念入りに行うと血流が良くなり冷え予防にも繋がります。
ホルモンバランスを整えにきびを治す②【ストレス解消】
ホルモンバランスはストレスでも乱れます。というのも、女性ホルモンは脳から司令を受けて分泌されるため、ストレスで脳が混乱してしまうと正しい司令を出せなくなってしまうのです。現代社会でストレスを受けないことは難しいですが、アフターケアで正常な状態を取り戻しましょう。
アロマテラピー
ゆったりとした空間で良い香りを嗅ぐとそれだけでリラックスできますよね。実は、自律神経の司令塔である脳の視床下部は、嗅覚が伝わる大脳辺縁系と連携しています。そのため良い香りを嗅ぐと反射的にリラックスすることができるのです。精油にはリラックス作用のあるものや、ホルモンバランスを整える効果のあるものもあり、高い効果を発揮してくれるのでおすすめです。
湯船に浸かる
自律神経を整えるには入浴がとても効果的です、湯船で身体を温めることで体の深部体温が上がり血流をよくしてくれます。寝る前に４０℃前後のぬるめのお湯に15分ほど浸かるのが自律神経を整えるにはベストです。
泣く・笑う
笑うと副交感神経が優位になり、頻繁に交感神経と切り替わることで自律神経が整います。幸福感をもたらす脳内ホルモンも分泌され、ストレスホルモンが減少するので、ストレス解消にもなります。
また、泣くことでもストレスが緩和されます。中でも、感動して涙を流すときは副交感神経が優位になり、この切り替えによって自律神経が整います。
ホルモンバランスを整えにきびを治す③【良質な睡眠】
仕事で疲れが溜まり休日はお昼まで眠ってしまっていませんか？自律神経を整えるには朝しっかり起きることがとても大切です。朝日を浴びることで体内リズムが正常に戻るからです。質の良い睡眠で朝スッキリと起きられるように睡眠の環境を整えましょう。
パジャマを着る
質の良い睡眠においてパジャマの存在は非常に重要です。パジャマは寝巻きとして作られていますので、他の衣類に比べ締め付けが少なく快適な上、綿やシルクのものであれば寝汗も吸ってくれるのでおやすみ中の不快感が軽減されます。また、寝る前に必ずパジャマに着替えることで、脳が無意識に就寝の合図と受け取ってくれ眠りにつきやすくなります。
寝具を見直す
寝具の中でも特に枕を、自分にあった大きさ・形・高さ・素材のもに見直すことで睡眠の質はかなり向上します。最近はオーダーメイドやセミオーダーメイドの枕が増えていますので特に寝不足や寝付きが悪い方は活用してみてはいかがでしょうか？
枕以外の寝具も見直す場合は、敷布団／マットレスを硬すぎず柔らかすぎないものにすることをおすすめします。感覚としてやや硬いと感じるぐらいのものがちょうど良いです。
照明を見直す
良い睡眠には照明も需要な役割を担っています。寝る３０分前に照明を間接照明に切り替えることで、脳がこれから寝るんだと理解してくいれるので、眠りにつきやすくなります。寝るときは必ず照明をオフにしましょう。常夜灯を付ける場合は天井照明ではなく、間接照明がおすすめです。また、おやすみ前のスマホもやめることで睡眠の質がグッと高まります。
ホルモンバランスを整えにきびを治す④【食事】
ホルモンバランスを整えるには食事も大切です。ホルモンの分泌を助け、バランスを整えてくれる食べ物は身近にたくさんあります。
ビタミンB6
鮭、マグロ、カツオなど魚に多く含まれており、エストロゲンの代謝を促進する働きがあります。
ビタミンE
アボカドやナッツ、かぼちゃ、ごまなどに多く含まれており、プロゲステロンの分泌を促す働きがあります。
イソフラボン
豆腐や納豆、豆乳など大豆製品に多く含まれており、体内でエストロゲンと似た働きをします。
ホルモンバランスを整えにきびを治す⑤【漢方】
ホルモンバランスの乱れが原因のにきびには漢方も効果的です。漢方は血流をよくする作用があるため、肌に栄養が行き渡りにきびが改善されます。また、肌のターンオーバーも促進されるので、きれいな肌を保つことができます。
加味逍遙散
にきび治療でよく処方される漢方です。炎症のあるにきびに効果があります。体力中程度以下で、疲れやすくのぼせのある人に向いています。
清上防風湯
赤みがあり炎症をおこしているにきびに効果があります。体力中程度以上でときにのぼせがある人に向いています。
桂枝茯苓丸
ホルモンバランスを整えてくれるので、ホルモンバランスの特に乱れやすい月経前ににきびに効果があります。比較的体力があり顔ののぼせと足の冷えがある人に向いています。
漢方は自分に合うものの判断が難しいので、使用する際は専門家に相談しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか？全て実践するのは難しくとも、出来ることから始めるだけでも身体は答えてくれます。まずは出来そうなもの1つから実践してみてはいかがでしょうか？
