はちみつはなぜ咳に効果があるの？
季節になると空気が乾燥して、喉がイガイガして痛みが出たり、その影響で頻繁に咳をしてしまうということに悩まされたりしませんか？痛みや頻繁に出る咳のせいで仕事や勉強に集中できず、マスクで何とかしようにも息苦しさや眼鏡が曇ってしまったりなどの悪影響に悩まされることもあります。
そんな咳、痛みなどの喉の症状に対して効果があると言われているのがはちみつです。のど飴などにも使われている製品が多く販売されているため一度は購入して喉の悩みを解決した、という人も少なくは無いでしょう。しかし、なぜ咳に対してそんな効果があるのか、どれほどの量が一番効果があるのか、ということをこの記事では紹介していきます。
咳にはちみつが効くのはこの成分のおかげ！
なぜはちみつが咳に対する効果があると言われるようになったのか、その理由として「グルコースオキシダーゼ」という成分の存在があります。このグルコースオキシダーゼという成分は、はちみつに含まれる酵素の一つですが、はちみつの表面に触れている空気中の酸素に対して働き、過酸化水素という物質を作り出す成分でもあるのです。
この過酸化水素という物質が強力な殺菌作用があると言われているため、喉の炎症などを引き起こしている菌の殺菌効果を期待することができるようになります。喉の炎症を抑え、荒れた粘膜を改善し、痛みも軽減してくれるようになりますので、「なぜはちみつなのか」、「なぜ勧められるのか」と疑問に思う人の答えはこの「グルコースオキシダーゼ」にありました。
はちみつの咳への効果はWHOも認めている
はちみつの咳を始めとした喉への効果に対しては、WHO（世界保健機構）も認めて勧めているほどです。世界の保健に対して指示を与え、調整する機関であるWHOも認めるほどとなればその効果の高さもうかがい知れるところです。はちみつ自体が第3類医薬品にも認定されているのも効果に対して強い保証にもなりますね。
WHOに認められている他、はちみつの咳に対する効果に関してはアメリカでも研究されています。その研究の中には咳止めの薬よりもはちみつを飲むことの方が咳に対しての緩和効果などが認められるといった内容のものも存在しています。しっかりと研究に裏打ちされているところからも効果の高さが実感できるでしょう。
咳止めの効果が一番あるはちみつの量は？
はちみつの咳に対しての効果は分かりましたが、どれくらいの量が咳止めに一番効果的なのかが知りたいところです。一日の摂取量から子供から大人までのおすすめの量は一体どれくらいなのでしょうか？
調べてみたところ、はちみつというのは確かに健康的ですが取り過ぎても良くない食品です。そのため、1日の理想的な摂取量というものがあり、その摂取量は1日大さじ3杯程度といわれています。それ以上の摂取は肥満を招いてしまうため、特に中性脂肪の高い人の摂取は1日大さじ1杯を目安にした方が良いともいわれていました。
子供の咳止めにお勧めのはちみつの量
子供の咳が酷い時にはちみつで咳を止めるのなら夜寝る前にスプーン1杯～2杯程度のはちみつを飲ませてあげましょう。たったこれだけとはいえ、かなり改善したというネット上の声は多く存在しています。子供の咳をどうにかしてあげたい、と言う保護者の方は一度試してみる価値ありの方法だと思います。
ただし、乳幼児の咳が酷い際にはちみつを与えて咳止めの効果を狙うのであれば気を付けておきたいことがことが一点あります。それは「1歳未満の乳幼児にはちみつを与えてはならない」ということです。1歳未満の乳幼児の場合、はちみつに含まれているボツリヌス菌に対しての耐性がありませんので、「乳児ボツリヌス症」という症状が発症してしまい、最悪の場合は死亡する例もあります。そのため、決して1歳未満の乳幼児にははちみつを与えないでください。
大人の咳止めにお勧めのはちみつの量
子供が1杯～2杯程度のはちみつの量でありましたが、大人の咳止めの効果を狙うのであれば子供より少し多く、2杯程度を夜寝る前に飲むのがおすすめとされています。症状のひどさに合わせて少し多くしても良いですが、摂取量が多くならないようにだけ気を付けましょう。
ただし、上記で少し触れた通り中性脂肪が高めの人は少し注意が必要です。2杯というのは多すぎるため、理想摂取量の1杯を上手く使って喉に良い効果を与えていきたいところですね。そんな中性脂肪が気になる人にははちみつをぬるま湯に溶かしてうがいをする、葛湯などの他の喉に良い飲料などにはちみつを混ぜて飲むといった方法がおすすめされています。決められた量を上手く活用して、咳止めを行いましょう。
咳止めにおすすめ！はちみつを使ったレシピを紹介！
はちみつをただ飲むだけ、というのも以外と飽きや飲みにくさを感じてしまって中々続かないということもあります。そんな時におすすめのはちみつを使ったレシピをここで紹介していきます。
はちみつを使った咳止めのレシピはかなり多く存在していますが、今回はその中でも数分で作れるお手軽なもの、食べやすいまたは飲みやすいものを中心に調べてまとめてみました。
咳止めならこれ！かりんのはちみつ漬け
かりんは花のような優しい爽やかな香りと梨のような食感が特徴的な果物です。また、痰や喘息、咳止めに対しての効果が期待できる果物でもありますので、はちみつに漬けてあげることで、相乗効果も期待できます。もちろん、咳止めなどの効果だけではなく、ポリフェノールなどの様々な栄養素や成分も含んでいるため、風邪やインフルエンザに対しての予防効果も見込むことができます。レシピを見ても分かる通り、簡単に作れますが2～3週間ほど置いて出来上がりですので、喉の違和感を感じた辺りで作り始めると良いでしょう。
昔ながらのはちみつ大根
はちみつ大根というと、おばあちゃんが昔から作ってくれた、お母さんが昔作ってくれた、という人がかなり多いことから分かる通り、風邪や咳止めとして古くから親しまれてきた料理のレシピです。特に愛用しているという人は薬を飲むほどではないが喉が痛いという人や咳をどうにかしたい人、そして薬を飲むことが出来ない妊婦の人などが多いようで、料理サイトなどにも豊富なレシピが存在します。作り方も簡単ではちみつに大根を切って漬けて、数時間後には出来上がりです。基本的にはシロップになったはちみつを掬ってそのまま飲む、お湯などで割って飲むようですが、大根もそのまま食べることも出来ますし、塩振って軽く揉み、お漬物などにしても良いでしょう。
子供におすすめ！パイナップルジュース
パイナップルに咳止めの効果ってあるの？と思われがちですが、実はパイナップルは立派な抗炎症作用などが期待できる食材です。たんぱく質を分解する「ブロメライン」という酵素に、炎症を鎮める作用があるということが分かっている他、最近の研究において気管支炎やアレルギー性の呼吸器系疾患に対する改善効果も分かっています。咳止めだけではなく豊富な栄養素から免疫力の向上も狙える、美味しいジュースですから子供たちも大喜びです。もちろんレシピもとても簡単なので、パパッと作ることもできますよ。
はちみつで嫌な咳を鎮めていこう
はちみつの咳止め効果について、いかがだったでしょうか？これまで何となく喉に対して効果がある、と思っていたけれどなぜそんなに効果があるのか、ということを気にしなかった人の参考になればと思います。
しかし、上記でも触れている通りはちみつを咳止めに使うとなった場合、気を付けなければならないこともいくつかあります。子供に使う場合は特に乳幼児に対するはちみつの摂取には保護者が気を付けておきましょう。
とはいえ、はちみつは栄養価も高く健康面だけでなく美容面などに対しても高い効果を見込める食品ですので、積極的に摂ることで風邪の予防などにも効果があります。はちみつを使用した風邪予防のレシピも豊富にありますので、簡単美味しく喉の痛みの改善や風邪予防をしていきましょう。
